ビジネス

「妖怪ウォッチ」放送枠移動 金曜の夜は子供がTVに釘づけに

子どもたちに大人気の妖怪ウォッチ関連グッズ

 年度変わりといえば人や制度などが変わる季節だが、事情はテレビ番組も同じ。30年以上続いた長寿番組『笑っていいとも!』(フジテレビ)が3月末で終了したことは、当たり前のように番組を見て育った世代にとって大きな衝撃だった。だが子どもたちにとっては、1月からアニメ放送が始まった『妖怪ウォッチ』(テレビ東京系)の放送枠が4月から移動したことが大事件となっている。それというのも、金曜日夕方に見逃せない番組がいくつも並ぶことになったからだ。

 この番組改編の影響で、小学生の子どもが二人いる主婦の牧子さんはテレビ視聴のルールをどうするか悩んでいる。

「子どもたちがテレビを見る時間は1日に1時間と決めてきました。でも、いま一番夢中になっている『妖怪ウォッチ』が金曜日の18時半からになると子どもが見たいアニメが19時に『ドラえもん』、19時半から『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系)と3つ続いて合わせると1時間半になっちゃう。ひとつは録画をしてあとで見ることにしようかとも思ったのですが、最近はデータ放送で放送中でなければダウンロードできないサービスとかやっているんですよね。

 ウチはウチだから、と言い続けても子どもが妖怪に夢中すぎて限界になりそう。金曜だけ特別ルールにしようかと旦那さんに相談しています」

 金曜日の子ども向け番組といえば、30年以上前から『ドラえもん』が放送中だ。ニュース番組の都合で数分移動したことはあったが、親子2代にわたり19時台に放送される『ドラえもん』を見る習慣がついている家庭も少なくないだろう。そして2004年秋からは『クレヨンしんちゃん』が次番組になり、19時台は子どもがテレビの前から動きづらい時間となった。

 テレビ局は違うが、まるでそこへつなぐかのように人気急上昇中の『妖怪ウォッチ』が移動してきた。勢いのあるうちに、テレビの前で待機する子どもたちの視聴習慣に入りこもうという公算が見え隠れする。

 アニメの視聴率は長く放送して視聴習慣がついている『サザエさん』(フジテレビ系)や『名探偵コナン』(日本テレビ系)、『ワンピース』(フジテレビ系)や『ポケットモンスター』(テレビ東京系)がいつも上位を占めているが、放送からわずか3か月の『妖怪ウォッチ』はそこへ割って入りTOP5に名を連ねることもあるほど勢いがあるからだ。

 好調なのは視聴率だけではない。今年になって発売された関連グッズはいずれも入手困難で、「DX妖怪ウォッチ」や「妖怪大辞典」といった人気商品はネットオークションで倍以上の金額がつけられている。商品供給が間に合わずわずか2日の営業で一時閉店していた「妖怪ウォッチ 発見!妖怪タウン 東京駅一番街店」は、完全予約・時間入替制で4月14日からようやく再開するとアナウンスされた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
津波警報が発令され、ハワイでは大渋滞が発生(AFP=時事)
ハワイに“破壊的な津波のおそれ” スーパーからは水も食料品も消え…「クラクションが鳴り止まない。カオスです」旅行者が明かす現地の混乱ぶり《カムチャツカ半島地震の影響》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
牛田茉友氏はNHKの元アナウンサーだったこともあり、街頭演説を追っかける熱烈なファンもいた(写真撮影:小川裕夫)
参院選に見るタレント候補の選挙戦の変化 ラサール石井氏は亀有駅近くで街頭演説を行うも『こち亀』の話題を封印したワケ
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
技能実習生のダム・ズイ・カン容疑者と亡くなった椋本舞子さん(共同通信/景徳鎮陶瓷大学ホームページより)
《佐賀・強盗殺人》ベトナム人の男が「オカネ出せ。財布ミセロ」自宅に押し入りナイフで切りつけ…日本語講師・椋本舞子さんを襲った“強い殺意” 生前は「英語も中国語も堪能」「海外の友達がいっぱい」
NEWSポストセブン
大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町)
美智子さま、葛藤の戦後80年の夏 上皇さまの体調不安で軽井沢でのご静養は微妙な状況に 大戦の記憶を刻んだ土地への祈りの旅も叶わぬ可能性も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト
NYの高層ビルで銃撃事件が発生した(右・時事通信フォト)
《5人死亡のNYビル乱射》小室圭さん勤務先からわずか0.6マイル…タムラ容疑者が大型ライフルを手にビルに侵入「日系駐在員も多く勤務するエリア」
NEWSポストセブン