高須クリニックの高須克弥院長が、様々な出来事に自由な意見をぶつけるシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回のテーマは、論文に不備が見つかったSTAP細胞問題。現役の美容外科医である高須院長は、日本科学界の大スキャンダルをどう見る?
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──理研の調査委員会は捏造だと判断したSTAP細胞論文の騒動ですが、高須院長は率直にどう感じましたか?
高須:個人的にはすごい論文だと思ってたんだよ。コロンブスの卵じゃないけど、若い研究者ならではの自由な発想だからこそ成し得た画期的な実験結果だと信じてたんだけどねえ。サラッと論文を読んだだけなら、コピペも気づかないもん(笑い)。
──世の中に出る前に、周りの研究者や教授は気づかなかったんですかねえ?
高須:薄々気づいていた人もいたんじゃないのかな。「ちょっとコレ、大丈夫?」って思いつつも、どんどんマスコミも食いついてきて、引くに引けなくなってた…みたいなね。
──でも、今こうなってしまった以上、小保方晴子さんを含め、関係者の立場はかなり厳しいものになってしまいましたよね。
高須:干されてしまうだろうねえ。科学の世界では生きていけなくなっちゃうかもしれない。まあでも、こんなことを言ったら怒られるかもしれないけど、芸能界に入っちゃえば人気が出るんじゃないの? 現代のベートーベンの佐村河内氏とコンビを組めば、2~3年は絶対に食っていけるよ(笑い)。
──それはもう、最強のタッグですね。
高須:STAP細胞の話題も現代のベートーベンの話題も、本人たちにとっては深刻な話だろうし、それで傷ついている人もいるけど、2人が開き直れば大きなビジネスができる。誰だって、あのツーショットを見たいでしょ?
──野次馬根性を刺激されるのは確かです。
高須:STAP細胞がここまで大きな話題になったのも、やっぱり“リケジョ”が研究したっていうことが大きいんだよ。一般人から興味を持たれるような要素がないと盛り上がらないってこと。STAP細胞の論文が発表されたのと同じ時期に、鳥取大学ががん細胞を正常幹細胞に変換させることに成功しているんだけど、こっちのほうは全然話題にならなかったでしょ。ものすごい研究結果なんだけどね。
──確かに…。やっぱり話題性が重要なんですね。
高須:そう。そう考えると、売り出すのなんて簡単だよね。ちょっと不器用な医者を「盲目の美容外科医」とかいって売り出せば、話題性があってけっこう人気者になるかもよ(笑い)。
──う~ん、それはさすがにツッコミどころ満載ですよ!
高須:そう? NHKも絶対取材してくれると思うけどなあ(笑い)。
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STAP細胞が実用化すれば、患者自身の細胞を使った美容整形も実現していたとのことで、今回の騒動についてはひどく落胆していた高須院長。とはいえ、小保方&佐村河内コンビというのは、ナイスアイディアです。
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『バカにつける薬 ドクター高須の抱腹絶倒・健康術』(新潮OH!文庫)、『私、美人化計画』(祥伝社)、『シミ・しわ・たるみを自分で直す本』(KKベストセラーズ)、『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)など。近著は『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)。