国土交通省が「ベビーカーマーク」を公表し、電車やバスの中でベビーカーを折り畳まなくてもよいとしたことに、一部で反発の声があがり、論争再び、の様相である。
10キロ近い子供を抱え、ベビーカーを畳むのは、実は男性でもなかなか苦労する。
最近では育児に参加する“イクメン”も増えているが、2歳の子供を保育施設から連れて帰宅した40代会社員男性も、妻の苦労を骨身に染みて味わった。
「ウチの子は公立保育所に入れない、いわゆる待機児童。電車で3駅先の民間施設に預けた子供を連れて帰ろうとしたら、ちょうど電車が満員の時間でとてもベビーカーのまま乗れる状況じゃない。オムツバッグと仕事カバン、それに畳んだベビーカーと子供を抱えるのは男でも重労働でした。駅で2歳児が歩き回れば迷惑、車内ではベビーカーが迷惑。体力的にも精神的にも疲れ果てました」
国交省の協議会資料によれば、3か月児の子連れ母の外出は、子供の体重6~7キロ、ベビーカー7~8キロ、ママバッグなど総重量は20キロ超になる。電車の急停車など万が一のことを考慮すれば、ベビーカーに乗せた方が安全といえる。
※週刊ポスト2014年4月18日号