「お昼の顔」を失ったフジテレビが苦しんでいる。32年間続いた『笑っていいとも!』の後番組として始まった『バイキング』が、3%台という低視聴率を連発。同時間帯の『ヒルナンデス!』(日テレ系)や『ひるおび!』(TBS系)が6~7%台であることを考えると、新たな船出は嵐に見舞われているといえる。
『いいとも』が放送されないことでタモロス(タモリロスト症候群)に悩む人も少なくないようだが、タモリにとっては、してやったりのようだ。フジテレビ関係者がいう。
「タモさんのことを“上手く逃げた”と評する人は多い。彼の『いいとも』のギャラは一時300万円まで高騰していたが、ここ10年は下がり続け、リーマン・ショック後には180万円ほどに落ち込んでいた。最近は視聴率もギャラも下がっていたので、晩節を汚さずちょうどいいタイミングで去ったという印象です」
それでも、毎日休まず出演していれば、収入は莫大。近年の年収でも3億円はくだらず、これまで『いいとも』を始めテレビで稼いだ金は総額150億円といわれている。
タモリが抱える資産もかなりのもの。目黒区の自宅は地下に防音のオーディオルーム完備の豪邸で、推定3億5000万円。故郷の福岡では駐車場経営もしているというが、彼の資産がもっとも多いのが静岡だ。
テレビ局関係者がいう。
「総額7000万円もする大型クルーザーやヨットを沼津に停泊させていて、その停泊料だけで年間400万円以上も払っているようです。伊豆には数千万円する別荘がある。毎年正月には多くの芸能人が訪れ、近くの漁港で出初式に出席することもある」
そのほか静岡県内に、お好み焼きともんじゃの店を3店舗経営していたこともあった。
「多くの不動産や飲食店を抱えていた元芸人の島田紳助さんでさえ資産は40億円といわれたが、タモさんはそれ以上でしょうね。奥さんが社長を務める個人事務所は一時、年間15億円もの売り上げがあったと聞いていますから」(同前)
タモリの今後の悩みは資産の使い途くらいなのか。前出・フジ関係者はこういう。
「『バイキング』で大物司会者を起用できなかったのは、ギャラの面で厳しい制限があったからなんです……」
潮時の見極めも一流。やはり、役者が違う。
※週刊ポスト2014年4月25日号