古くからスタミナ源として知られるにんにくは、血液循環などに効果がある硫黄化合物を多く含み、その健康効果が科学的にも明らかにされている。だがそのぶん、刺激も強い。一度にたくさん食べると胃腸を荒らしてしまうこともあるので1日1~2片までにすべきだ。にんにく研究の第一人者で、日本大学名誉教授の有賀豊彦さんは、にんにくと卵黄を一緒に摂ることをすすめている。
「にんにくのパワーを充分に生かすエネルギー源を一緒に摂らないと、空回りするだけ。
おすすめは卵黄です。良質なたんぱく質をはじめ、ビタミンAやB群、カルシウムなどが豊富な卵黄を一緒に摂ると、互いに不足している成分を補いあうので、栄養バランスもパーフェクトになります」
そこで、にんにくと卵を使った簡単でおいしい料理を、薬膳・韓国料理研究家の新開ミヤ子さんに教えてもらった。にんにく特有のにおいは、芽を除き繊維に沿って縦に薄切りや細切りに。すりおろすときは、ラップして1片あたり30~40秒を目安に電子レンジで軽く加熱するとにおいがやわらぐので、気になるときは調理時に一手間加えよう。
■鶏とにんにくの卵スープ(2人分)
【1】鍋に鶏ももひき肉100グラム、しょうゆ小さじ1、酒小さじ2、おろしにんにく1/2片分を入れてよく混ぜる。
【2】【1】を中火にかけ、ぽろぽろになるまで炒めて水2カップを加える。煮立ったらアクを取り、1センチ角に切ったトマト1/2個分、塩小さじ1/2を加えてひと煮する。
【3】【2】2に溶き卵1個分を回し入れて三つ葉適量を加える。
■卵とスナップえんどうのにんにく炒め(2人分)
【1】卵4個は溶きほぐして塩小さじ1/2を混ぜる。
【2】スナップえんどう12本は筋を取ってよくゆで、斜め半分に切る。
【3】にんにく1片は細切りにし、サラダ油大さじ1とともにフライパンに入れて中火で熱す。
【4】香りが立ったら【2】を加えて炒め、【1】を入れてかき混ぜながら好みの硬さに火を通す。
簡単レシピとはいえ、「毎日、調理するのはちょっと……」という人はサプリメントを利用するのも手だ。
たとえば、江戸時代には作られていたという、九州地方に古くから伝わる「にんにく卵黄」。にんにく健康補助食品を商品化している「健康家族」では、原料のにんにくも、農薬や化学肥料を使わない有機栽培にこだわり、すべて自社農場で栽培。蒸すなどの加熱がされていないため、にんにく本来のパワーを凝縮し、そのままギュッと詰まっているのが大きな特徴だ。植物性のソフトカプセル入りでのみやすく、においもほぼ気にならないのも魅力。
サプリメントも上手に取り入れて、にんにくパワーで元気に美しく乗り切ろう!