4月11日、多臓器不全のために亡くなったラーメンの鬼・佐野実さん(享年63)。
人気ラーメン店『支那そばや』の創業者で、強いこだわりと弟子たちへの厳しさから、“ラーメンの鬼”と呼ばれた佐野さんがその名を日本中にとどろかせたのは、2000年に出演した『ガチンコ!』(TBS系)の人気コーナー「ガチンコラーメン道」だった。
包丁を手に参加者を恫喝し、いすを蹴り上げる。作ったスープを、「まずい」と一喝し寸胴鍋ごと捨てる。ラーメン店オープンを目指して集まった参加者の前に立ったのは、まさしく“鬼”と呼べる佐野さんの姿だった。
「テレビのイメージが悪かったからか、外を歩いていて酔っ払いに因縁をつけられたことがありました。会社にも、1日200件を超える苦情電話がきて、“佐野を殺す。店を爆破する”といった脅迫までありました」(妻・しおりさん)
それでも、佐野さんが怯むことはなかった。恐怖心よりも、“おいしいラーメンを作りたい”という気持ちのほうが強かったからだ。
※女性セブン2014年5月1日号