日本国内はもとより、海外でも大評判のトータルビューティーサロン『uka』の代表で、ネイル界のカリスマ渡邉季穂さん。ヘア、ネイル、エステなど幅広く手がけるukaの製品は世界11か国で展開中。1月には米NY、3月にはロシアを訪れるなど海外を飛び回る渡邉さんが、海外や日本の美容事情について、小顔トレーニング本『若返りあごトレ』(小学館)の監修者で“Dr.ドラゴン”ことトルナーレデンタルクリニックの龍信之助院長と語り合った。
龍:ロシアはすごくきれいな人が多いイメージがありますが、実際ロシアの女性は美容にもお金をかけているんですか?
渡邉:ロシアの人は元がすごく美人ですし、美容にもお金をかけていますね。お顔は注入系や金の糸を使った美容が人気です。最近NYとロシアを訪れましたが、日本と美容に対する感覚が全く違います。ネイルなら、日本人だともったいない思考で1か月もつジェルネイルが人気ですが、海外ではケアとマニキュアが主流です。ジェルは1か月経つと根元が5mm程伸びてしまうのが嫌でやらないと言いますね。伸びている爪ほど汚ないものはないという感覚なんです。日本では、持ちがいいほど上手いサロンだともてはやされますが、欧米の方はマメにお手入れして常にきれいでいる美意識がすごく高くて、改めてなるほどと思いました。
龍:美容ってモチベーションを上げたり、メンタルにいい効果を与えるものだと思います。でも経済的な余裕は必要になりますよね。そこで、当院ではスタッフの美容を手当化しました。美容院に行かない人ってほとんどいませんし、女性がお化粧しキレイにして出勤することを社会は暗黙のうちに求めていると思います。そういう意味では女性は負担が多いですから、何か補助できる仕組みを作ってあげるといいと思うんです。企業も負担した美容手当を経費化できますし、もっと女性にとって働きやすい体制を作ってあげるべきですよね。それが男女平等な社会進出のひとつではないかと思うんです。
渡邉:美容をやりたくてもお金が…という人は多いですからね。社員の方がサロンで使った美容代を「福利厚生にするから」と全て負担している大会社の女社長さんもいらっしゃるんですよ。
龍:実は、美容手当は女子社員だけでなく男性にも全員平等に配給しなければいけないんです。ぼくは男性も美容をしっかりしている方がいいという考えですが、最近の男性の美容意識はどうですか?
渡邉:やはり、日本と比べて海外の方が高いですね。爪にしても歯にしても、人と会う際の身だしなみとして、という方が多いです。