「慰安婦にさらなる謝罪を!」
韓国・ソウルで開かれた日韓外務省局長級協議で、韓国側は改めてそう詰め寄った。韓国にとって慰安婦問題は、もはや絶対に譲れない一線になりつつある。
ところが、その韓国で異変が起きた。ネット上に、韓国人に向けて「慰安婦は売春婦だったことを韓国は認めよ」と主張するハングルで書かれた署名運動のサイトが立ちあがったのだ。
「もうこれ以上、世界に向けて嘘をつくのはやめましょう。元売春婦たち」と題されたそのサイトには、「慰安婦は強制動員ではなく志願募集であり、月平均給与は700~1500円」などと書かれている。当時の慰安婦を募集する求人広告などの画像もある。サイト制作者は、こういった事実を明らかにする活動に賛同する人の署名を求めている。
4月11日にその存在が確認され、韓国のメディアで取り上げられるなどして話題になり、4月16日時点で900人以上が署名。「真実を捏造する民族に未来はない」「慰安婦強制連行の客観的な証拠は発見されていない」といった、活動を支持する署名者のハングルのコメントも読むことができる。
ついに韓国人自身が歴史的事実に目を向ける時が来たのだろうか。だが、事態は意外な方向に進んだ。いや、韓国人からすれば、極めて当然の方向であろう。猛烈なバッシングと犯人探しが始まったのである。
※週刊ポスト2014年5月2日号