小保方晴子・理化学研究所ユニットリーダーが4月9日に大阪市内で記者会見を行って以来、彼女を称賛する雰囲気が一部で浮上中だ。アイドルのようだと褒める漫画家の小林よしのり氏と作家・アイドル評論家の中森明夫氏に対し、二人の考え方にはついていけないとこぼす漫画家の倉田真由美氏が、記者会見がもたらす効果について語り合った。
倉田:どこが仕掛けたにせよ、彼女自身が表に出て、最初にあれだけ華やかに登場したら、ハイリスク・ハイリターンになるのは当たり前。もしSTAP細胞が本物だったら、「ギャラ5000万円でCMに出ませんか?」という話が来るぐらいの話ですよ。それが怪しいとわかったら、叩かれるのは当然でしょ。
小林:叩かれたからこそ、あの美しさが出たのよ。
中森:うん。叩かれたときの彼女が素晴らしかったと言ってるだけだから、くらたまさんの言うことは全然否定しない。
倉田:なんか、見てるものが違う気がする……。
小林:まあ、そういう常識的な意見も必要だから(笑い)。
中森:ただ、彼女は記者会見で理研の人たちを一つも悪く言ってないんだよね。「自分は違います」と反論してるだけで。
小林:記者たちは「理研の陰謀」という話に持っていきたいんだけど、彼女は絶対それに乗らない。とにかく、あの記者会見では醜態が1つもなかったんだよ。そこが佐村河内とは違うよね。あの詐欺師の記者会見は醜態だらけだった。
中森:佐村河内もそうだし、猪瀬直樹とかNHKの籾井会長とか渡辺喜美とか、おっさんたちの情けない記者会見を、僕たちはたくさん見てるわけ。そこで小保方さんの美しさを見せられたら「やっぱりおっさんはダメだ」と思わざるを得ない。
※週刊ポスト2014年5月2日号