現在捜査中の福岡県筑後市で発覚した連続失踪事件。福岡県警は別件で逮捕したリサイクルショップ経営者の中尾伸也(47)と妻の知佐(45)の両容疑者が失踪者の「行方」を知るとみて、夫婦を別々の警察署に移送し、取り調べを進めている。
二人は結婚後、干物の行商や裏カジノができる喫茶店などを経営して懐を潤していた時期もあったが、次第に生活が困窮。自己破産に追い込まれて2003年に喫茶店を畳み、肉親のつてを辿って現在のリサイクルショップを開いた。が、これも生活を立て直すほどの商売にはならなかった。
「(伸也容疑者が)お客の目の前で、従業員を叱りつけるから、雰囲気が悪く、客足も遠のいた」(近隣住民)
その後、中尾家は一家総出で金策に走ることになる。
小誌は、現在も夫婦と関係の深い伸也容疑者の母・A子さんに、知人男性が2000万円を貸したとの証言を得ている。その知人男性が語る。
「何に金が必要かはよう知らん。A子と俺は30年来の仲やからな。あるとき、『2000万円必要だから貸してくれ』って、A子と伸也親子が必死に頭を下げるもんやから貸したんよ。
そのお金? ちゃんと返ってきたわ。毎月A子が19万円、伸也が30万円返済してくれてね。既に完済しとるよ」
しかし、この知人男性は、なぜ中尾家が2000万円を必要としたのか、その返済に充てた毎月約50万円もの大金がどこから捻出されたものなのかについても一切知らなかった。
※週刊ポスト2014年5月2日号