メジャーリーグの話題といえば、今年はなんといってもヤンキース入りした田中将大の活躍に注目が集まるが、2012年から同じヤンキースに所属している黒田博樹も、華やかさには欠けるが着実に実績を積み重ねている。
メジャー移籍以来、防御率3点台をキープし、この3年は200イニングス以上投球。田中と同じスプリッターを武器に、昨年は被安打率.204という驚異的な数字を残した。全米スポーツ専門チャンネル『ESPN』も、「史上最高の日本人先発投手」と手放しで讃える存在だ。
しかし、いかんせん地味で存在感が薄い。最近は彼個人よりも、後輩・田中を前提とした報道が多く、地元メディア『nj.com』では「黒田は田中の教育係だ」といわれた他、他のメディアでも「田中がいい成績を残せたのは黒田の的確なアドバイスのおかげ」と妙な評価をされている。
「年俸が常に右肩上がりでGM泣かせであることから、ついた仇名は“ネゴシエーター(交渉人)”。記者たちの間では、“田中の教育係分は年俸の出来高には含まれないよね”なんてジョークも飛ばされています」(スポーツジャーナリスト)
※週刊ポスト2014年5月9・16日号