ダイエットの王道と言えばジョギング。軽く息が上がる程度の有酸素運動ではまず血液中の糖質、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンが主たるエネルギー源として使われ、およそ20分経過すると脂肪が燃焼する割合が高くなっていくとされる。
とはいえ消費できるカロリーは30分走ってもおにぎり1.5個分(240kcal。時速8km、体重60kgの場合)。体脂肪1kgは7200kcalだから、単純計算だと1 km痩せるには15時間走らなければならない。運動と食事を組み合わせるダイエットのほうが効果的と考えられている。
ただしジョギングなどの効果は運動中にカロリーを消費するだけではないようだ。医学博士で健康科学アドバイザーの福田千晶氏が解説する。
「脂肪には褐色脂肪と白色脂肪の2種類があり、前者は燃焼しやすく後者は体に溜まりやすい。成人は白色脂肪が多いが、筋肉を活発に動かすことでそれを褐色脂肪に変えるイリシンという物質が作られるとする研究結果が出てきた」
メカニズムが完全には解明されていないものの、運動を習慣づけることで脂肪が燃えやすくなるとわかりつつある。
※SAPIO2014年5月号