人気上昇中の夏目三久アナをキャスターに抜擢してスタートしたTBSの朝のニュース番組『あさチャン!』。フジテレビの『めざましテレビ』、日本テレビの『ZIP!』、テレビ朝日の『グッド!モーニング』にどこまで対抗できるかが注目されていたが、放送開始から1か月の時点では、視聴率もまだ上がってきていない。テレビ局関係者が語る。
「前番組の『朝ズバッ!』は、みのもんたさんがいなくなった後も、5~6%台を保っていた。『あさチャン!』は初回こそ5%で、同時間帯3位『グッド!モーニング』の5.3%に迫ったが、翌日には3.4%と下降。それ以降も、3%台が続いている。TBSにとっては、ちょっと誤算でしょう。単純にいえば、フリーの夏目アナよりも、(『朝ズバッ!』のメインだった)吉田明世アナのほうが数字を取っていたことになりますからね」
芸能情報を多めに取り上げるなど、『あさチャン!』は早くも内容のテコ入れを始めているようだが、今のところその成果はまだ現われていない。夏目アナは数字を持っていないのだろうか。放送作家はこう分析する。
「『朝ズバッ!』の5%台から『あさチャン!』は3%台になった。この減った2%の層が、何を観ているのか。他局の数字を見ると、3月と比べて『ZIP!』や『グッド!モーニング』の視聴率が上がっています。 特に、『ZIP!』は4月14日週の週間平均視聴率が9.8%で、番組歴代最高を記録しました。一方で、同時間帯首位の『めざましテレビ』は、ほとんど変わっていない。
この数字から分析すると、『あさチャン!』は男性視聴者を『めざましテレビ』から奪えず、女性視聴者を男子アナ人気No.1の桝太一アナが司会を務める『ZIP!』に持って行かれたのではないでしょうか」
視聴率トップを走る『めざまし』には、加藤綾子アナ、生野陽子アナ、山崎夕貴アナ、三田友梨佳アナという、フジテレビの4人のエース級アナが揃っている。さすがの夏目アナでも、一人でその牙城を崩すのは難しく、その漁夫の利を『ZIP!』が得ている、という構図のようだ。