今年も宮中「松の間」で春の受勲の大受賞勲章親授式が執り行なわれたが、そもそも勲章の歴史は、12世紀の十字軍遠征に際して設立された宗教騎士団の標章に遡る。制度として最古は14世紀に創設されたイングランドのガーター勲章だが、日本では1802年創設のフランス「レジオン・ドヌール勲章」が知られる。
外国人叙勲の約1割が日本人で、最高位グランクロワは皇族や伊藤博文、グラントフィシエ(2等)は中曽根康弘元首相、豊田章一郎・トヨタ自動車名誉会長などが受章している。
民間人を対象にしているのはコマンドゥール(3等)、オフィシエ(4等)、シュヴァリエ(5等)。作家・大江健三郎がコマンドゥールを受章。また、芸術文化勲章では映画監督・北野武がコマンドゥールを受章。
※週刊ポスト2014年5月23日号