ついに国民の4人に1人が65才になった! さらに“70才までを働く人”などという定義をされて、何かと話題のアラ古希。厚労省は2008年から65~74才を前期高齢者と呼んでいるが、当人たちに取材してみると、「実生活と高齢者のイメージが、かけ離れている」と言うのだ。その実態とは?
「60才から始めたランニングが楽しくて、来年は娘と一緒にハーフマラソンに出場するのが目標」と話すのは埼玉県在住の山崎喜多子さん(仮名・66才)。
東京マラソンの様子をテレビで見たことがランニングを始めたきっかけで「私よりもずっと年上の人がフルマラソンを完走している姿を見て感動して挑戦してみたくなった」という。
現在は週に3回、1回につき5kmの早朝練習を欠かさない。「ダイエット効果はもちろん、肌もキレイになって。近所の人には娘さんと姉妹に見えるなんて言われるの」。今後はランニングのコミュニティーに参加して仲間づくりにも励みたいそう。
体力自慢で肩を並べるのは、69才で保育園の看護師を務める千葉県在住の加々本むつ子さん(仮名)。
加々本さんの恒例行事は、夏に同世代の仲間たちと百名山に登ること。「友達と一緒にいるときに、スタミナ切れなんて恥ずかしいでしょ? だから土日のどちらかは高尾山に1人で登っているの」。平日は定時での仕事をこなしながら週に1度の自主トレをここ数年欠かさない。最近では、2つの峰を往復して1日で12時間も歩き続けたという経験も。
「つらかったけど歩ききったときの達成感は最高! 山を下りて入る温泉と、そのあとのビールが絶品なのよね」
東京都に住む72才の金子良美さん(仮名)は「つい最近、女子会でハワイへ。ツアーの参加資格はゴルフと麻雀ができる人で私はどっちも大得意(笑い)」と話す。
昼間はゴルフ、夜は麻雀で3泊のハワイ旅行を満喫。ホテルのジャグジーでは惜しげもなく水着姿を披露した。「普段から体形維持には気をつけている。いつ見られても恥ずかしくないボディーを維持して体重は20代のころと変わらないのよ。女子会プランで飲み会もいいけど、年に1回の海外女子旅はパワーチャージになるのよね」
時間やお金をフル活用しているだけではない。「高齢者は機械に弱い」という若者の偏見を覆すのは茨城県に住む70才の斎藤孝子さん(仮名)。娘や息子とのやりとりはLINE。らくらくフォンではなく、最新のiPhoneを使いこなす。
「最初のうちは絵文字の使い方が変だって娘にバカにされていたけど、今はスタンプだけの会話も。文字を打つよりも気持ちが伝わりやすくていいのよ」
買い物にもスマホを活用し、ネット通販で最安値をチェック。不用品はネットオークションに出品してお小遣い稼ぎをしている。
※女性セブン2014年5月29日号