6月開幕のサッカーW杯の日本代表23名が決定し、いよいよカウントダウンが始まった。ザックJAPANの命運や如何に。元日本サッカー協会副会長の釜本邦茂氏が分析する。
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選手の顔触れから、日本はパスをつないでゲームを作る従来通りのサッカーをやることが予想される。しかしハッキリいわせてもらうが、現在の日本レベルのパスワークでは、アジアでは勝ててもW杯本番で勝ち続けるのは至難の業だ。
世界的にはまだまだ力の劣る日本が、強い相手から勝ち点を奪うには、しっかり守ってカウンターで得点を狙う堅守速攻の道しかない。
だが、DF陣が明らかに手薄である。サプライズがあるならDFだろうと思い、経験豊富な中澤佑二(36)や、フィジカルが強く闘争心溢れる田中マルクス闘莉王(33)を選ぶのかと期待したが違った。彼らは年齢的な問題はあるが、世界には30代中盤の選手も多いし、今のDFを考えれば、選出を意気に感じたベテランに期待する手もあったのではと思う。
結局吉田麻也頼みになるが、正直、荷が重いという印象が強い。
※週刊ポスト2014年5月30日号