ブラジル人、中国人など2万人以上の外国人が住む静岡県浜松市では、ゴミの「持ち去り」が問題になっている。
「地域の廃品回収でペットボトルや空き缶を集積すると、中国人が換金目的で持っていってしまう。彼らには“路上に落ちているモノは誰のモノでもない。だから自分のモノにできる”という感覚があるようです」(「グローバル人財サポート浜松」の堀永乃代表)
日常生活だけではない。小中学校は外国人子弟への対応を迫られる。
「浜松は従来、工業地帯の沿岸部に外国人が多いのですが、東日本大震災を見て津波を恐れ、市北部に引っ越す外国人が増えた。これまで受け入れ機会の少なかった北部の住民や学校はてんてこ舞いです。まったく日本語を喋れない子供もいるので、授業以前に自治体やNPOの語学支援が必要なケースが多い」(堀氏)
それらの騒動が与える印象からか、日本各地で外国人への警戒心は根強い。2007年の池袋駅北口の中華街構想や2011年の金沢市モスク建設計画では地元商店街や地域住民が反対運動を起こした。
※SAPIO2014年6月号