夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回は寄せられたのは、旅行代理店勤務のご主人(45歳)。奥様(45歳)は「人間関係の潤滑油」として「ルー語」を使っています。
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普通の日本語に英語を混ぜるルー大柴さんの「ルー語」。「言葉が柔らかく感じられ、楽しくなるのよ」と女房。確かに俳句ひとつにしても「五月雨を ギャザー(あつめて)クイック(早し) 最上リバー(川)」と読むと楽しいですよね。僕の母がジョギングにハマって腰を痛めた時も「年寄りの冷や水」というとカドが立ちますが、女房の「お義母さん、オールドエイジの冷やウォーターですよ」には母も大笑い。
ただ、何事も過ぎたるは猶及ばざるが如しで、今年の正月なんか「ルー語カルタ、やるわよ」。娘2人と「『能あるホーク(鷹)はネイル(爪)を隠す』、ハイ!」。「『芸はボディ(身)をヘルプ(助け)する』、ハイ!」。全部、自分でカルタを取ってしまい「つまんない」と大不評でした。
4月に高校3年生になった長女が「大学に行かずに就職する」と急に言い出した時も、僕が「藪から棒になんだ! バカも休み休みいえ!」と怒ると、女房が僕の耳元で「そんな言い方しても駄目よ」。それで、女房の言う通りに直しました。「藪からスティックになんだ! バカもホリデーホリデーいえ!」「パパ、ふざけてんの? 私、真剣なのに」。ホラッ、逆効果じゃないか!
※週刊ポスト2014年6月6日号