NHK『あさイチ!』の「家庭内別居特集」で紹介された日本家族社会学会の調査に基づく分析によると、「配偶者を家族だと思わない人」の割合が、妻の場合12.4%で10人に1人以上と、1999年からの10年間で倍増しているという。本誌の調査でも、夫に酷い扱いをする妻の例が見つかった。
【ケース1】家の中にロープを張る
リビングスペースや、食事や洗濯を別にするのは、家庭内別居の典型例だと指摘するのは夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏だ。
「テレビが2台、バスタオルは夫用と妻用をきっちり分ける、夫婦の財布もそれぞれ分けるなどは、家庭内別居を選んだ場合によくある例です。それがエスカレートするご夫婦もいらっしゃいます。以前、相談を受けた熟年男性は、『妻が家の中にロープを張って境界線をつくっている』と困惑していました」
【ケース2】寝室はマンションの来客部屋
たとえ境界線があっても、同じ屋根の下で寝起きしているのはマシなほうかもしれない。
「夫のことを、生理的に受け入れられません。絶対に無理です」と話す40代の主婦は、出張の多い夫が家に帰ってきたときには必ず、自分や子供の友人に泊まりに来てもらうという。夫の居心地を悪くするためだ。
「それで、夫にはマンションのゲストルームで寝泊まりしてもらっています。パジャマ姿でエレベーターに乗っているところを目撃されて、ご近所で噂になっているみたいですが、私は別に構いません」
※週刊ポスト2014年6月13日号