若かりし日にはお互いがお互いを好きで結婚したはずの二人が、なぜ家庭内別居という選択にたどりつくのだろう。しかしそのような夫婦が数多く存在するのは疑いようのない事実。
マンションでエレベーターを使わないというのはある40代の会社員だ。15階建ての8階に住んでいるが、行きも帰りも階段を使う。その理由を「エレベーターで妻と乗り合わせたくないからです」と説明する。
家庭内別居の原因は自らの浮気という負い目もあって土日は休日出勤、帰宅は妻の両親も含めた家族が寝静まった23時過ぎ。寝る場所は納戸として使っている薄暗い部屋だ。朝になれば、まだ誰も起きてこないうちにこっそりと家を出る。
「当然、食事の支度なんてしてくれませんよ。でも相変わらず給与の9割を生活費として妻の口座に振り込んでいるので、こっちとしては苦しいです」
※週刊ポスト2014年6月13日号