電光掲示板に《SEE YOU IN 2019》の文字が浮かび上がり、約700発の花火が打ち上げられると、3万人を超える観客から大きな歓声があがった。
5月31日、2020年の東京五輪に向けて改修工事が始まる国立競技場(東京・新宿区)で、最後のセレモニーが行われ、56年の歴史に幕が下ろされた。
そんな国立の長い歴史の中には、感動の名場面もあれば、思わぬハプニングも。
1991年の世界陸上で、100m9秒86という世界記録(当時)を樹立して優勝したカール・ルイス(52才)に、同大会でレポーターを務めていた長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(78才)はスタンドから「ヘイ! カール!」と呼びかけた。その後のインタビューでも、最初の挨拶で「See you again.」と別れの言葉をかけて周囲を仰天させたが、そこはさすが世界の長嶋さん。ご満悦な笑みを浮かべるミスターに、カールもなぜか終始笑顔だった。
1997年10月、フランスW杯に向けて最終予選を戦っていたサッカー日本代表だったが、UAE戦に引き分け、W杯への自力での出場が消滅した。
苛立ちから暴徒化したサポーターが選手の乗るバスを取り囲み、パイプいすを投げるなどした。
当時日本代表のエースだった三浦知良(47才)は、自家用車で国立を出たが、「(車に)何か物を投げつけられたのは覚えているよ」と、振り返った。
※女性セブン2014年6月19日号