ゴルフの松山英樹に、メジャーリーグの田中将大、ダルビッシュ有──。いま、若き日本人スポーツ選手が世界中から賞賛を浴びている。これら「20代」の「アスリート」ばかりが注目されているが、実はわれわれ日本人が知らないだけで、もっと若い世代にも世界から才能を認められた日本人は数多くいる。
カナダ在住の大川翔君(14)の名は、神童として北米中に轟いている。彼は現在、トロント大学(世界大学ランキング20位)や、ブリティッシュ・コロンビア大学(同31位)、そして“カナダのハーバード”といわれるマギル大学(同35位)など、同国の数多くの有名大学から、返済不要の奨学金付きで入学のオファーを受けている。ちなみに東京大学は同ランキングで23位、京都大学が52位。つまり14歳にして東大・京大ランクの名門から引く手あまたということなのだ。
両親の仕事の関係で、5歳からカナダにわたった大川君は、すぐに天才の片鱗を見せ始める。当初は英語の読み書きすらできなかったが、9歳になるころには、カナダ政府から「ギフテッド(天才児)」として登録された。
通常の学校教育以外に、公費で特別なカリキュラムを受講できる、いわば「スーパーエリート養成プログラム」である。その後、12歳にして3年飛び級で高校進学を果たし、数々の数学コンテストに優勝した。しかも、高校時代の成績は、正答率98%というから驚く。
「彼は数学教師のアシスタントとして年上の学生たちを指導している。カナダ人に日本語を教えるイベントを企画したり、ボランティア活動にも取り組んでいる。まさにマルチな才能をもっている」(カナダの教育関係者)
現在、大川君が興味を持っているのは生化学の分野。がんや認知症の治療法に関わりたいと話しているという。
※週刊ポスト2014年6月20日号