国内

北朝鮮拉致で帰国斡旋詐欺ブローカー 前金200~300万円要求

 日本政府は、今後の日朝交渉で北朝鮮側に「生存者リスト」の提示を求めているという。横田めぐみさんに代表される拉致被害者のみならず、特定失踪者(北朝鮮による拉致の疑いを排除できない失踪者)、日本人妻なども含められる予定だ。政府関係者が語る。

「2、3人の拉致被害者の帰国について、外務省は手応えを得ている。加えて、特定失踪者や日本人妻も含めると、少なくとも5人以上の帰国を実現できるのではないか」

 実は、こうした動きを背景に、国内で蠢いている人間がいる。北朝鮮と深いパイプを持つと称するブローカーだ。

 表向きは中小商社などの経営者を装い、裏では北朝鮮と交易を持つ。経済封鎖が解除されれば当然、彼らの懐も潤うわけだが、公安関係者がマークするのは別の理由だ。

「もともと北朝鮮は国民監視が厳しい国です。再調査をしなくても、すでに生存者リストは存在している。現在、北朝鮮政府はそのリストの中から帰国者の選別を進めているはず。

 日本にいるブローカーの一部に、北朝鮮へのコネを使って拉致被害者家族などに、『お金さえ払えば、あなたの家族を帰国者リストに加える』と持ちかけている輩がいるんです」

 なかには「北とのパイプ」を騙る単なる詐欺師ということもある。実際、ある拉致被害者家族の関係者はこういう。

「拉致問題が顕在化した2000年以降、この手の話は時折あった。最近は拉致関連のニュースもなかったのでおとなしくしていたが、今回のことでまた動き始めています。

『前金でカネを払ったら、第三国で会える』みたいなやり口が多い。相場は200万~300万円ぐらい。私が聞いた一番ひどい話は、『1200万払えば、タイでの面会を約束する』といったものでした。

 拉致被害者や特定失踪者の家族はご高齢の方が多く、藁にもすがる思いで乗ってしまい、あまりのショックから警察に相談しない人も多い」

 家族の切実な思いを踏みにじる非道を許してはならない。

※週刊ポスト2014年6月20日号

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