4月末、インターネット上に謎のアダルトビデオ(以下、AV)配信サイトが立ち上がった。ドル表記された料金をクレジットカードで支払えば動画が見られる仕組みで、海外発のサイトだった。
販売されていたのは、いわゆるモザイクのない無修正動画。このサイトは数日で閉鎖されたが、動画を入手したユーザーの手によりネット上に拡散してしまった。そのうちのいくつかは現在、無料で視聴できる状態にある。
問題は、これがAV界でもアイドル的人気を誇る麻美ゆまの「無修正動画」だということだ。人気女優の見られるはずのない「丸見え動画」が視聴できるとあって、この無料動画サイトにアクセスは集中した。
流出したのは麻美の作品だけではない。清楚系アイドルキャラで人気の瑠川リナの作品は65分ほどの長丁場だ。
今回、本誌は麻美や瑠川など5人の人気女優の無修正動画が流出していることを確認した。
その他にも、数人の有名女優の撮影シーンなどメイキング映像があったという情報もあるが、詳細は不明だ。
この流出劇で、元々の作品の販売元である大手AVメーカーは一時、パニック状態に陥ったという。メーカー関係者がいう。
「撮影した映像の白カン(編集が終わり、後はモザイクを付けるだけの段階)の管理は業界一の厳しさで知られています。鍵付きの部屋に厳重に管理され、その部屋に入れる人も数人に限られている。“飲酒後は白カンを扱わない”という厳しい社則まである。
だから、そのメーカーはすぐに社内調査をしたが、作品に関係した社員はシロだとわかりました。他に白カンを触れる人間はいないはずだったんです」
その後も流出の“犯人捜し”が続いているというが、メーカー内ではこんな情報が囁かれているという。
今回流出したのはすべて、映像に“ある特殊な加工”を施して販売された作品だった。メーカーには、その加工を施す技術がなかったため、例外的に外部の会社に加工を発注していたのだという。つまり、この映像加工会社にも白カンがデータとして保存されていたのだ。前出のメーカー関係者が続ける。
「理由はわからないのですが、最近、この加工会社の経営者が亡くなっていたというんです。なので、データの管理の仕方などについて詳しく問い合わせができない状態です。
まだ調査中のため、何ともいえませんが、何者かがこの会社内で過去のデータを取り出し、カネ儲けのために流出させたのではないか、という声が出ています」
※週刊ポスト2014年6月20日号