彼らが何年も持たなかった原因として、抑え時代の疲労の蓄積がケガという形になって現れたといえるでしょう。当時の抑えは、今のように1イニングだけ投げるわけではなかった。回またぎは当たり前でしたし、3イニング投げることも珍しくありませんでしたから」(同前)
山口は入団1、2年目こそ数試合に先発しているが、ローテーションを守って投げるのはプロ9年目で初めて。山口が今後、先発として100勝を挙げる活躍を見せれば、野球史に名を刻む大投手たちと肩を並べる。
「蓄積疲労が心配されますが、昭和のころと比べ、格段にスポーツ科学が発達しましたし、今の投手は中6日のローテーションで回る。山口は“抑えから先発への転向は成功しない”という野球界のジンクスを破ってくれるかもしれません」(同前)