ライフ

別れた夫に似てきた息子を他愛ないことで叱った母親が後悔

 涙にはストレス解消の効果があるといわれるが、泣ける“ツボ”は人それぞれ。今回、45才の飲食業で働く女性が離婚して別れた夫に似てきた息子との切ないエピソードをご紹介。

 * * *
 浮気とDVが原因で離婚。シングルマザーになりました。ところが息子が、大きくなるにつれて夫に似てきたんです。息子を見るたびに腹が立つようになり、他愛もないことで叱ったり、思わず手が出てしまうことも…。叱った後は罪悪感が募り、それを、お酒でごまかしていました。

 ある時、償いのつもりで、息子の誕生日に、好物をたくさん作りました。とはいえ、家計に余裕がないので、ケーキまでは準備できませんでした。すると、息子から「ケーキは?」と聞かれ、痛いところをつかれた私は逆ギレ。せっかくのお祝いを自らダメにしてしまいました。

 そんなひどいことばかりしているのに、勝手なもので、息子に彼女ができると穏やかではいられなくなりました。せっかくのデートも、「荷物が届くから」と嘘をついて留守番をさせ、出かけさせない嫌がらせをしてしまいました。それでまた後悔して酒を煽るの繰り返し…。

 息子が一度、家の酒を全て処分してしまったことがありました。私も意地になってすぐに酒を購入し、しばらく息子の家事を放棄したことも。

 このままではお互いダメになると思い、「仕送りをするから、大学に入ったら家を出ていきなさい」と告げました。喜ぶかと思いきや、意外にも息子は、「嫌だ、心配で出ていけない」と拒否。そこで、私が今まで息子に冷たく当たってしまった理由を打ち明け、「こんな母親と一緒にいるとあなたまでダメになるから」と諭すと、「母さんは、いい母さんだよ。誕生日は祝ってくれるし、ちゃんと育ててくれたじゃん」と思わぬ一言。

 私は今までの仕打ちを改めて恥ずかしく思い、良い息子に育ってくれたことに、感謝しました。よく見ると、息子は元夫と全然似ていません。勝手に重ねていたのだとわかると、憑きものが落ちたような気がしました。これからは、息子にたっぷり愛情を注ぎたいと思います。

※女性セブン2014年7月10日号

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン