1990年代に「Vシネマの女王」として一時代を築いた水谷ケイ(40)。Fカップのバスト、丸みを帯びた肉感的なヒップが、男たちの責めを受けるたびに揺れる様は、まさにド迫力だったが、彼女がVシネ時代の珍事件を語る。
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『ギルガメッシュないと』(テレビ東京系)で、ちょっと皆さんに顔を覚えてもらえるようになった二十歳の頃、デビュー作になる『お天気お姉さん』のオーディションを受けたんです。
最終オーディションの光景は、今でも忘れられないなぁ。20人くらいの女の子が残っていて、私はガーターとランジェリー姿で“正統派”のアピールをしたのですが、中には全裸でバイブをもってパフォーマンスする人もいた(笑い)。
「Vシネマって何でもありなんだ」と衝撃を受けました。映画やテレビとは全く違う、独特の世界ですよね。
『お天気お姉さん』には大杉漣さんも出演されていて、本当に申し訳ないんですが、大杉さんを四つん這いにしてムチを打つシーンもあって。レズシーンもあって、どう演じればいいか必死でとにかくいっぱいいっぱいでした。
でも、街中で「お天気お姉さんだ!」って声をかけられるようになって反響の大きさを実感しましたね。
それからVシネマの仕事を70本くらいやったんですが、これだけ出ててもラブシーンって慣れるものじゃないんです。
それはお相手の男性も同じらしくて、何テイクもやっていると、自然に前バリにテントを張ってしまう(笑い)。何度も撮り直すのは申し訳ないので一発OKになるよう凄く気を遣っています。
ふんどし姿で演技した『花のおんな相撲』(1996年)の撮影のときは「私、何やってるんだろう……」とちょっと落ち込みましたが、後で見返すときちんと芸術的な作品になってるんですよね。
Vシネのセクシーには、映画ともAVとも違う、独特の奥深さがあるんです。
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2014年7月11日号