そうめん&冷や麦は、喉ごしも良く暑い日に最高! だけど味が淡泊で飽きちゃう…。達人たちに、トッピングやつゆの“ひと手間”を教えてもらいました。
暑いときは月に20日はそうめんを食べますが、どうしたら『もう、うんざり!』ってならないかが問題ですよね」と、フードスタイリストの鈴木葉子さん。
「飽きる理由のひとつはつゆが甘いこと。だからつゆにねりごまを入れたり、四角い昆布の佃煮を1枚入れたりします。昆布を入れるといいだしが出て。山椒で煮た昆布は特に最高! 味つけのりがあれば、手でちぎって切ったねぎ(白い部分)と混ぜるのもおすすめです」(鈴木さん)
料理研究家の枝元なほみさんは、「つゆを薄めに希釈し、叩いた梅干しを加えたり、お酢やねりごま、ごま油、味つきもずくを汁ごと入れたりして飽きない工夫をしています」という。
『俺の割烹』総料理長・島田博司さんも、小さい頃、食卓にそうめんが出ると『またか…』と思っていた。
「おすすめは豆乳。めんつゆと豆乳を混ぜるだけでもいいし、豆乳、しょうゆ、みりんと順に足しても、おいしいつゆになる。ごまだれほどしつこくないけど、だしほどあっさりしてない、ちょっとコクがある感じになります」(島田さん)
「食感を変えるのも、飽きさせない手」と語るのは、枝元さん。
「セロリやみょうがのせん切りを、冷水でしめたそうめんと混ぜるだけで、シャキシャキッとした食感になります」(枝元さん)
鈴木さんは、そうめんのゆで上がりに、にらや青じそを入れて変化をつける。土地によって違う、麺の太さやこしを楽しむという声も。
「徳島出身なので、『半田そうめん』を小さい頃から食べています。うどんに近い、独特の太さのあるこのそうめんになじみがあって。すごくコシが強いのが特徴で、温かい麺にしても炒めても伸びないんです。
そうめんを炒めると、コシが弱いものだとねちょっと、くっついてしまうんですけど、『半田そうめん』なら大丈夫。ごま油でさっと和えて、刻んだしょうがと九条ねぎを入れ、仕上げにしょうゆをフライパンのふちに垂らしてさっと炒めるだけ。焼きそばならぬ九条ねぎの焼きそうめんです。
ゆでた後、オリーブオイルに塩こしょうで味を調え、隠し味で昆布茶を入れてもいい。青じそやトマトを刻んで和えると、あっさり和風パスタにもなります。じゃこを入れてもいいし。
今の時期なら、前日の夕飯で作りすぎた焼きなすを入れてもおいしいですよ。七味唐辛子とも合います」(島田さん)
※女性セブン2014年7月17日号