東京オリンピックが開催される2020年を目標に様々な長期計画が発表されているが、ペットの世界でも同様の目標がたてられている。6月に環境省から発表された「犬猫の殺処分ゼロ」について、Can! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導する西川文二氏が、実現のために必要な3ステップを解説する。
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2020年ってのは、きりがいい。しかも東京オリンピックもある。ってなことなんでしょうな、各省庁が2020年までの成果目標を定めたアクションプランなるもんを、いろいろ発表してる。
6月には、犬猫の殺処分をゼロに! っちゅうアクションプランが発表された。
ネットの記事によれば「2020年の東京五輪までに、動物先進国の人に対しても恥ずかしくないようにしたい」っていう。私めが思うには、実現のためにはドイツなど動物(ペット)先進国と称される国々が当たり前としてる、以下の3つに学ぶ必要がある。
ひとつめは、購買意欲を刺激するような展示販売を禁じること。プランでは「飼い主が安易に犬や猫を購入しないようにペットショップに購入前の説明を徹底させる」っていうけど、そうした国はペットショップで、犬や猫の展示販売をしてない。
2つめは保護施設の充実。ペットは最後まで責任を持って飼う、終生飼養が義務づけられてはいるけど、どうしても飼えなくなるってこともある。新しい飼い主が見つかるまで一時的に預かり、新たな飼い主への橋渡しをする。先のペット先進国の国々は、どこもそうした施設が充実してる。
3つめは犬に限った話だけど、飼い始め間もない時期から、しつけ教室の門を叩く。ペット先進国はそれが当たり前。適切なしつけが行われなければ、みつくような犬が出てくる。噛みつくことで飼いきれなくなった犬に、新しい飼い主を見つけることは困難至極。人間の子供を当然の如く幼稚園・保育園に通わせるように、犬を飼い始めたらしつけ方教室へ。そんな当たり前を醸す必要もある。
6年間で目標達成、はたして可能か否か。国が五輪にかけるお金をそこそこ回せば、私めは可能かと思うんですけどね。
※週刊ポスト2014年7月18日号