【書籍紹介】『ちいさな城下町』安西水丸/文藝春秋/1400円+税
〈城下町という歴史が作り出す家並み、神社仏閣、人々の暮し、祭り、今はただひっそりと佇む城址〉。そんな城下町に巡り合うことが旅の楽しみだったという著者。新潟・村上市では世界で一番好きな日本酒「〆張鶴」を飲み、大阪・岸和田市で他界した同市出身の友人を想うなど、全国21か所の“無名な”城下町を訪ね歩いた思い出を、その街の歴史をひもときながらイラストとともに綴った紀行文。今春他界した著者最後のエッセイ集でもある。
※週刊ポスト2014年7月18日号