ニュースキャスターとして古舘伊知郎氏が、毎夜『報道ステーション』(テレビ朝日系)でテレビ画面を飾るようになって早10年。精一杯、知性を演出しているようなのだが、その言葉はあまりに空疎なこともある。キャスターとしてのちぐはぐな言動をメディア論を専攻する関東学院大学教授・新井克弥氏が分析する。
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古舘は情報が処理できず、ピント外れの発言を繰り返している。
日本各地で生じた豪雨、土砂災害の原因や背景を解説者が分析し「経験にとらわれず早めの避難を」と述べると、なぜか突然、気象報道のあり方を語り始めた古舘。
「私たちテレビ報道もそうですよね…言ってみりゃね、空模様の4Kテレビというかね、とにかく中身のわかりやすさとか精度を上げて、少しでも空模様に対応できるようにしていかなければ」(6月9日)
例えば池上彰のような、事象の複雑な背景や専門家のコメントを整理し、問題の本質を視聴者にわかりやすく伝える情報処理能力が古舘にはない。他の出演者に話を振るキャスティング能力も乏しく常にひとり相撲。挙げ句、「空模様の4Kテレビ」といった意味不明の日本語を発する。
※SAPIO2014年8月号