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トルコに行きたくなって仕方がなくなるマンガ2冊紹介

【漫画紹介】『トルコで私も考えた トルコ入門書』高橋由佳利/集英社文庫/605円
【漫画紹介】『白い街の夜たち 第1巻』市川ラク/KADOKAWA/734円

 夏休みのご予定は決まりましたか? 忙しくて海外旅行は無理かな…というかたも多いかと思いますが、脳内で旅行計画を立てるだけでも楽しいもの。私の脳内ではトルコ行きが着々と進んでおります!

 ここ数年、テレビなどでもトルコが取り上げられる機会は増えましたよね。欧米やアジアなどの海外情報が溢れる中、トルコにはいまだ謎めいた部分があるからなのでしょうか。私は、やはりマンガの中のトルコから多大な影響を受けています。

 マンガのトルコものの大定番といえば、高橋由佳利『トルコで私も考えた』シリーズ(集英社)。知られざるトルコの暮らしがユーモラスに、詳細に描かれていきます。一人旅で初めて訪れた時から、ロマンチストでジョークが好きで、家族やご近所を大事にし、人づきあいがきめ細やか…なトルコの人々に惹かれ、翌年には語学留学、その翌年にはトルコ人の旦那様と結婚! そして現在は神戸でトルコ料理店を経営…。著者の人生を見ていると、一度行ったら抜け出せない、トルコの持つ底なしの魅力がよーくわかります。

 最近、トルコへの思いを強くかき立てられたのは、市川ラク『白い街の夜たち』(KADOKAWA)。こちらの舞台はトルコ…ではなく新宿です。でもページから漂うトルコの香りは強く、濃厚! 服飾デザインの学校に通う文子は、トルコ料理店の店主・ホジャに半ば無理矢理誘われ、アルバイトをすることに。

 最初は恐る恐る店に通うものの、焼きたてのエキメッキ(パン)の香りにはお腹がグウウと鳴り、バクラヴァ(お菓子)のあまりの甘さには頭の中で星が飛び、とすぐにトルコ料理に目覚めます。そして同僚のベリーダンサー・ざくろの妖艶な踊りにインスパイアされ、苦手なデザイン画も描き上げることに成功。萎縮しがちで影のある文子の表情が、トルコとの出合いで変わり始めます。

 嫉妬、罪悪感、劣等感、恋…青春期のさまざまなテーマが、トルコの文化と渾然一体となり、熱風のように迫ってきて、いてもたってもいられなくなります。ああ、トルコが私を、そしてあなたを呼んでいる。(文/門倉紫麻)

※女性セブン2014年7月24日号

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