みそ煮込みうどん、きしめん、ひつまぶし、喫茶店のボリュームたっぷりモーニングなどなど…名古屋には食の名物が盛りだくさん‼ 15才までを同地で過ごした戸田恵子(56才)が、選りすぐりの“なごやめし”を紹介するのがエッセイ&ガイド『戸田恵子の非公式なごやめし入門 おいし なつかし なごやのおはなし』(ぴあ)だ。
「両親が砂糖の卸問屋を営んでいたためいつも忙しく、家族で食卓を囲んだ記憶はほとんどありません。そのぶん、休日は3人でよく外食を楽しんでいましたね。B級グルメから老舗の味まで、子供ながらにいろいろな食の経験をさせてもらいました」
今でも、おいしいものを食べることがいちばんの楽しみだという著者。“地元”なごやめしにハマったキッカケは?
「15才の時に歌手を目指して上京したので、名古屋を離れて40年以上。だから名古屋人とは言いにくいですけど、昨年の9月まで4年半続いた、東海エリアの情報バラエティー番組『幸せの黄色い仔犬』(中京テレビ)にレギュラー出演させていただいていた時に、名古屋の食に改めて触れて、子供時代はさほど好きではなかった味をしみじみとおいしく感じたり、家族でよく行った店にいまだに行列ができているのを懐かしく感じたりと多くの発見があったのが発端です」
“非公式”と銘打つとおり、著者の偏愛が詰まった超個人的名古屋日記だ。
「言わずもがなの有名店もたくさん出てきますが、『山本屋本店』の『味噌煮込うどん』ではまず卵をすくって、鍋のふたに移し、すき焼きのように卵をつけながら食べるなど、ちょっとしたオリジナルのワザを披露していたり、お店との出合いや思い出を語ったり。素敵な飲食店が満載ですが、決して最新のグルメ本ではありません。ただ、私が本当においしいと思っているお店を、みなさんにも楽しんでもらえたらなと思っています」
※女性セブン2014年7月10日号