現在、“夏の甲子園”の予選が全国で行なわれている。高校野球の大きな魅力といえば、弱小校による下克上や、強豪校のまさかの敗戦などの「大番狂わせ」。北の大地・北海道で起きた番狂わせを紹介しよう。
2000年、北海道はある公立校の「61年ぶり甲子園出場」に沸いた。61年のブランクは、当時の夏の大会史上最長。その快挙を果たしたのは、毎年、東大、京大に10人前後、北海道大に100人超の合格者を送り込む道内屈指の進学校・札幌南だった。エースの皆方等がチームを引っ張り、準々決勝では、強豪の駒大岩見沢に1-0、決勝では北照を6-2と、強豪を次々と下した。
地元は熱狂し、北海道のチームとしては異例の3800人の応援団が甲子園に詰めかけたが、初戦の相手は優勝候補筆頭のPL学園。0-7で完敗した。
野球推薦とは無縁ながら札幌南は例年好チームを作っており、2007年はエース・寺田龍平を擁して南北海道大会準決勝まで進出。寺田は同年の高校生ドラフト会議で東北楽天から1位指名された。
※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号