今や「日本一有名な(元)県議」となってしまった号泣会見の野々村竜太郎氏(47)。杜撰すぎる政務活動費の不正使用もさることながら、釈明会見での「ア゛ア゛アァーン! やっと議員になったんです! アッハーン!」と泣きわめく姿は強烈だったが、彼はどんなルーツの持ち主なのか。
関西大法学部を卒業後、兵庫県川西市役所に採用され、2007年に退職。2008年から兵庫県内の太子町長選、西宮市長選など4度の落選の末、2011年4月に県議選に最下位で初当選。「表」の肩書きからは、彼の一風変わった個性は見えてこない。会見で注目を浴びたあの奇声のルーツは、彼の経歴をもう少しさかのぼらなければわからない。
野々村氏は大阪市北区の出身で、府立北野高校に進学する。昨年度も京都大、大阪大にそれぞれ55人の合格者を出す府内屈指の名門である。中学校まで優秀で通っていた野々村氏も、優秀な学生が集うこの学校では成績振るわず、出席日数も足りなかったために留年。
留年した学年の1学年下にはNHKの有働由美子アナ(45)が、2学年下には橋下徹・大阪市長(45)がいた。野々村氏が高3だった年は、この3人が同時に北野高校に通っていたことになる。
野々村氏はコーラス部に所属。フランク永井や細川たかしなどをカラオケで熱唱する美声は、この頃に培われたようだ。部ではベース(低音)のパートリーダーを務めていたが、評判はサンザンだった。当時のコーラス部員がいう。
「あの人は留年で年上やからみんな“ののさん”って呼んでましたね。正直、パートリーダーっていっても音は外れてることが多かった。それを誰かに指摘されて“そんなことないわ! アヴァヴァバヴァヴァー!”と泣きながら反論したこともあった。
あの人がコーラス部に入ったのは女子が多かったからやろな。ある女子はののさんのアタックが激しすぎて“もうイヤや”って辞めてしまったし、2年になっても新1年の女子2~3人に言い寄ってた。高校を卒業してからも“後輩の練習を見に来る”ってやってきてはアタックしてたらしい。選挙と一緒でめげないんです(笑い)。女子の中では“ののさんには気をつけろ”いうんが合言葉やった」
※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号