サッカーW杯では第2戦でスタメン落ちの屈辱を味わうなどまったくいいところなし。香川真司は大会最終戦となったコロンビア戦後、インタビューにこう答えた。
「結果を残せなかったのは自分の責任です。今後も自分のキャリアは続きますし、しっかりと受け止めて次に進む準備をしたい」
しかしその「次」にも暗雲が立ちこめている。所属するマンチェスター・ユナイテッド(マンU)での立場がいよいよ危うくなってきたのだ。
主力と期待されて入団した2年前とは状況が変わり、2013-2014シーズンはスタメン落ちどころかベンチにさえ入れない試合も多かった。そんな香川に現地メディアは手厳しい。6日付の英紙『デイリー・スター』電子版では、香川が放出候補の筆頭にあり、「香川はやっとオールドトラフォード(マンUの本拠地)でのフラストレーションから解放される」と皮肉たっぷりに報じられた。
香川は今月末にもファンハール新監督と出場機会について話し合う予定だが、同じポジションにはルーニーやマタといったビッグネームのライバルがひしめく。7日に発表されたマンUのプロモーションビデオには香川の姿はなく、すでにファンからは「カガワは構想外」という声も飛び出している。
ならば、新たな活躍の場を求めて移籍するという手もあるが、そこにも困難が待ち受ける。
「マンUは香川を放出する際に獲得した時の移籍金に近い26億円を要求する方針だが、今の香川にそんな大金を払う相手はなかなか見つからない。結局は飼い殺しにされてしまうのではないか。日本企業のスポンサーがつく香川が収益面では貢献していることも移籍を難しくしている」(スポーツジャーナリスト)
※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号