夏休みはもう間近。でも、旅行となるとスケジュールを組むのが大変だし準備も面倒。もっと気楽に、普段は行けないような場所に行けるツアーはないかしら…。そんなあなたにピッタリなのが「はとバスツアー」だ。
「東京に遊びに出かけてはとバスに乗るって、いかにもおのぼりさんみたいでちょっと…」(35才・会社員)
「東京に住んでいるから、今さらはとバスなんて」(42才・パート)
そんなイメージがガラッと変わるような斬新でユニークなラインナップを紹介しよう。
「一晩でいいからお姫様になりたい!」というかたにピッタリなのが、『今宵の貴方はシンデレラ』(9400円)だ。ホテルオークラで食事をした後、ホストクラブの名店・新宿歌舞伎町のクラブ『愛』本店で60分間、選び抜かれたホストたちが優しくエスコートして、もてなしてくれる。参加したA江さん(52才・主婦)が言う。
「一度は行ってみたかったんです、ホストクラブ。でもいくらかかるのかもわからないし、ホストってやっぱり怖そうなイメージもあって…。はとバスツアーということで、安心して参加できました。ホストさんとの会話は本当に楽しくて、ストレスが解消されてかなり若返ったかも。夫には“はとバスで都内観光よ”と言って出てきました。ウソはついてないですよ(笑い)」
夏の夜を涼しく過ごしたいという人には『講釈師と行く夜の怪談クルーズツアー』(9980円)なんていうものも。四谷怪談のモデルとなったお岩さんを祀る四谷のお岩稲荷をお参りし、谷中の全生庵で幽霊画を鑑賞。
根岸にある豆腐料理の老舗『笹乃雪』で夕食をとった後、将門の首塚をめぐり、「夜の怪談クルーズ」へ。日本橋を出発し、船の上で講釈師の怪談を聞くという趣向だ。怪談ツアーに参加したことがある漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが言う。
「大人数だと怖さが分散されるのがいいですね。講釈師のかたから『お岩さんは劇作家によって怖いキャラクターにされてしまったけど、実は素敵な女性で良妻賢母。みんなに憧れられていた』と教えてもらうなど初めて知ることがたくさんありました」
ちなみに、このツアーを安全に行うために毎年運転士とバスガイドはお祓いを欠かさないのだとか。
“大人の社会科見学”的な、知的好奇心を満たしてくれるツアーも大人気だ。
「前から競馬場に行ってみたかったんですが、ダンナと一緒だと偉そうにあれこれ言われそうだし女性だけだと入りづらいし…」
と思っていたB美さん(40才・主婦)が参加したのが、『大井トゥインクルレース競馬観戦講座』(6980円)。東京・大井競馬場でナイターで行われるレースを、眺めのいい特別室を借り切って観戦。
また、講師が馬券の買い方やパドック(レース前に、出走馬の下見をする場所)での馬の見方などを説明してくれる。
さらに東京唯一の無人島に上陸する「横須賀軍港めぐりと無人島『猿島』探検ツアー」というものも。アメリカ海軍や海上自衛隊の艦船を間近で見ることのできる横須賀港クルージングツアーと、東京湾唯一の無人島「猿島」に上陸する冒険ツアーで、猿島では専門ガイドの案内もつく。
こんな「個人的には絶対無理でも、はとバスなら行ける」おもしろツアーが満載。手軽に「非日常」を経験できるコースはまだまだある。これは参加しないともったいない。
※女性セブン2014年7月31日・8月7日号