4月から、フジテレビ系列の日曜朝10時台は『笑っていいとも増刊号』から松本人志や中居正広の出演する『ワイドナショー』に変わっている。裏番組の『サンデー・ジャポン』と同じジャンルの番組だけに、視聴率対決が注目されたが、これまでのところ生放送の『サンジャポ』の圧勝となっている。テレビ局関係者が話す。
「前々から言われていることではありますが、ニュースやワイドショーを収録で放送しても視聴率は絶対に上がりません。いかに旬なネタを放り込めるかに掛かっている分野ですからね。たとえば、ビートたけしが『新・情報7daysニュースキャスター』で自身の離婚危機報道ネタに触れて話題になりましたが、生放送だからこそ対応できること。収録だったら間に合わなかったでしょう」
とはいえ、『ワイドナショー』も生放送にチャレンジしている。6月29日、初めての生放送に挑んだが、視聴率は5.2%(10時55分からの『B面』は5.5%)で、いつもとあまり変わらない数字だった。
「ただ、この週はワイドショー的に美味しいネタがほぼなかったので、生放送でも収録でもあまり変動しなかったと分析できます。翌週(7月6日)は収録に戻り、4.8%と数字を若干落としています。
実はこの週は、元兵庫県議の野々村竜太郎氏の“号泣会見”というイジれるネタがあったのですが、松本は一切触れなかった。要するに、収録に間に合わなかったわけです。これでは、せっかく松本を起用している意味がなくなってしまう。スタッフは、“1週間、生放送がズレていれば……”という思いもあったでしょう。要するに、運にも見放されています」
毎週、生放送なら、そうしたニュースにも対応できるのだろうが、それは無理なのだろうか。
「松本人志、中居正広、東野幸治という超売れっ子のスケジュールを、今から調整することはかなり難しいと思います。たまにはできても、毎週となると……。でも勝負するなら、生放送しかない。野々村氏という旬なネタがあったのに、それに触れないのは、あまりにも不自然と誰もが感じたように、収録には無理があります。
もっと言えば、『いいとも増刊号』が終了することは昨年10月の時点でわかっていたわけです。半年前に番組終了が決定していることは、テレビ界では異例中の異例。準備期間は十分あった。それなのに、後手後手に回っているようでは……。
『いいとも増刊号』の代わりに、『ワイドナショー』を持ってくると決めたのが遅かったわけです。だから、各人のスケジュール調整ができなかった。『いいとも』の後番組だからこそ、もっと力を入れなきゃいけない枠だったはずですが……」(同前)