いまだ二軍生活が続いている、横浜DeNAベイスターズの中村紀洋(40)。5月6日の巨人戦で、「チームの方針に従わない言動があった」(中畑清監督)として、“懲罰降格”となったが、あれから2か月以上経っても、一軍に復帰する気配はない。中村の現状はどうなっているのか。スポーツライターが話す。
「ファームでは、横須賀や平塚という本拠地でしか出場しておらず、打率2割2分4厘、0本塁打、5打点(7月15日現在)。『4番・指名打者』で3打席や2打席と限定されている。本拠地ばかりで試合があるわけではないから、週に一度も出番がないこともある。7月24日に41歳という年齢を迎えるだけに、実戦から遠ざかることのマイナスは計り知れない。
DeNAは6月にブランコ、筒香嘉智、梶谷隆幸などケガ人が続出したが、中村が一軍復帰することはなかった。三塁のポジションには、キューバからグリエルが加入したし、一塁は後藤武敏がブランコの穴を埋めた。バルディリスもいるし、中村が再び横浜スタジアムで勇姿を見せることは考えづらい。オフに解雇されることは確実でしょう」
二軍落ち当初、「欲しがっている球団がある」という情報も流れたが、今季のトレード期限は7月31日までだ。
「通常、シーズン中にトレードに出される選手は試合の出場機会も少なくありません。首脳陣からすれば、“使える”選手であることをアピールする必要があるからです。昨年のシーズン途中、西武に移籍した渡辺直人も、突然二軍でのスタメンが増えたと思ったら、すぐにトレードが発表されましたからね。
ただ、中村は出番も少ないままですし、トレード先があるとは思えません。本人からすれば色んな理由があるとは思いますが、何度もトラブルを起こしていると見られてしまうし、41歳になるベテランを獲得する球団が現われるかというと、微妙と言わざるをえない。
とはいえ、名球会入りも果たしているし、プロ野球界を盛り上げた功労者であることは事実。このまま、終わってしまうのはあまりにも寂しい。技術は確かだし、最近の選手では珍しい無頼派です。しぶとく生き残ってほしいものですが……」(同前)