【書籍紹介】『ちばてつやが語る「ちばてつや」』ちばてつや・著/集英社新書/821円
数々のヒット作を生んだ著者が、中国からの引き揚げ体験、漫画を書き始めたきっかけなど、60年近くになる漫画家人生を振り返る。
なかでも興味深いのは自作解説。戦争漫画『紫電改のタカ』は決して戦争を美化せず、主人公が死んだかが議論になった『あしたのジョー』のラストも独自の解釈を示しており、新たな発見も多い。
漫画の表現規制を批判するなど未来へ向けた提言も多く、漫画への真摯な取り組みが伝わってくる。
※女性セブン2014年7月31日・8月7日号