ビジュアル系バンドのファンは、通称「バンギャル(バンギャ)」などと呼ばれている。そんなバンギャル事情について、「ファン年齢が上がるほど、やっている仕事にある共通点が見られるようになる」と話すのはバンギャル歴10年のゆめさん(23歳・大学生)だ。いったいどういうことなのか。
「私の周りには、『バンドの全国ツアーに行けないから』という理由で仕事を辞めた27歳のバンギャルがいます。その子はキャバクラで3年間働いた後、1年間務めた事務職を辞めて、またキャバ嬢に戻りました。『その年齢でバンドを追っかけても、ぶっちゃけ何にもならない』って分かっているはずなのに、バンドマンに対して盲信的すぎて際限がなくなってしまうみたいです」(ゆめさん)
別のバンギャル・ゆいたすさん(22歳・キャバクラ勤務)もこう語る。
「私の周りでもキャバで働きながらバンギャルやっている子は多いです。メンバーに貢いで付き合ったりとか、ツアーに遠征したりするのでお金がかかる。普通の仕事に就いちゃうと平日のライブとか行けないじゃないですか。土日に大きな箱でライブをやるジャニーズとか違って、しょっちゅう小さいライブハウスでライブをやるので。
他には出会い系のサクラのバイトをしている友達もいます。マナー違反ですが、ライブの最前列を取るためにチケットを買い占めたりするからお金がかかるんです。最前列にいるけど、そのバンドのメンバーと繋がっている(※実際に知り合いである)子もいますよ」(ゆいたすさん)
もちろん、こうした事情はビジュアル系のファンだけではないだろう。それでも、ライブの回数が多ければ多いほど、熱狂的なファンは、自由な時間が使える職業に就く傾向が強いようだ。