お盆に向けてシニア世代の宴会や飲み会の需要が増えているという。リタイアを迎えた団塊世代の同窓会が増えているからだ。
その同窓会が、いま究極の出会いの場となっている。初恋の君をひと目見たいという甘酸っぱい思い出だけでは終わらずに……。
団塊世代にアンケートをとると7割以上が「同窓会に行きたい」と回答している。「同窓会幹事代行サービス」を行なう「同窓会ネット」によると「還暦記念で開催されるケースが増えています」という。
年間300件を超える同窓会が開かれる東京・京王プラザホテルでは、利用者の7割が団塊世代を中心とした中高年だ。
「4年前に『同窓会コンシェルジュ』を設置してから団塊世代の相談が一気に増えました。人気なのは1次会と2次会セットで1万円というプランです。シニア世代をターゲットにした平日の割安プランも好評です」(企画広報室・石川綾子氏)
では、「男女の出会い」が実現するような同窓会を開くには、どのような心掛けが必要なのだろうか。大切なのは清潔感というのは、離婚カウンセラーで東京家族ラボ所長の池内ひろ美さん。
「必ず家を出る前にシャワーを浴びて、新しい服を着ていきましょう。着崩れていたり、黄ばんでいるものをみると女性は安心感を持てない。生活の荒れている男性と女性の交際は、後々トラブルに発展することが多いんです」
スーツを新調したはいいが、仕付け糸がそのままという人も珍しくないというので要注意だ。次に、女性が男性を見るポイントは外見や肩書きではないと前出・池内氏はいう。
「大切なのは情熱を傾けているものがあるかないか。登山やトライアスロンなどスポーツや社会貢献活動、なんでもいいので情熱を持っていることです。
また、60代になると女性として求められる機会が減るので、女として扱われることが嬉しい。『かわいいね』と褒めることは失礼ではなく嬉しいこと。学生時代のように女の子として接すると一気に距離が縮まります。自分の話ばかりせず、相手の話をよく聞き、褒めることもモテる大切なポイントでしょう」
中学の同窓会をきっかけに、中年を迎えた男女4人が恋に落ちる──ドラマ『同窓生~人は、三度、恋をする~』(TBS系)が話題を呼んでいるが、原作者の漫画家・柴門ふみ氏もいう。
「60歳を過ぎると、肩書きはもう関係ありません。同窓会でどのくらい仕事で成功したかなんて話をする男性はかえってカッコ悪い。こざっぱりとしてオシャレだったり、話が上手だったりという、生身の人間としての自分をアピールするほうがいい。
服装は、男性はスーツ姿が多いですね。夫(漫画家の弘兼憲史氏)も漫画を描いている時は普段着ですけど、同窓会にはスーツを着ていきますよ(笑い)」
※週刊ポスト2014年8月8日