韓国では8月15日の光復節(植民地支配解放の記念日)に向けて「日本叩き」に沸き立つのが年中行事だが、今年の盛り上がりぶりは凄まじいものがある。
7月10日にはソウルのロッテホテルが、翌日に予定されていた自衛隊創設60周年の記念パーティ(日本大使館主催)について、会場を使用させないと通告してきた。「パーティ開催への抗議電話や爆破予告が殺到し、メディアも煽ったため安全確保が難しかった」(ホテル関係者)という。
反日の炎が燃え上がる中、慰安婦問題を巡っても新たな動きが出てきた。
8月4日に米ニュージャージー州のユニオンシティで、全米で8つ目となる慰安婦碑の除幕式が行なわれる。碑には旧日本軍がアジア各国の女性を「性奴隷」として強制連行したという内容が刻まれる。韓国問題に詳しいジャーナリスト・室谷克実氏が語る。
「碑の設置と連動して、ソウル市劇団による慰安婦問題をテーマにした演劇『鳳仙花』の全米公演が始まります。7月末、慰安婦少女像の建つカリフォルニア州グレンデールの公演を皮切りに、ニューヨークの劇場までの大陸横断ツアーです。光復節まで反日感情を盛り上げ続けるのでしょう」
1965年の国交回復にあたって日本政府が戦時賠償を終わらせているにもかかわらず、韓国は一貫して第二次大戦の「被害者」の顔を続けてきた。慰安婦問題にしても、日本軍による組織的な強制連行の証拠はないのに、敗戦国である日本が強く出られないだろうと嵩にかかって責め立ててくる。
※週刊ポスト2014年8月8日号