昨今、様々な大学が採用している「ぼっち席」が話題を呼んでいる。学食の席についたてを立て、周囲の視線を気にせず1人で食事ができるような計らいで、好むと好まざるとにかかわらず、そうした「ぼっち飯」を実践している学生も少なくない。
そんな中、先日スタートしたばかりのドラマシリーズ『孤独のグルメseason4』(テレビ東京系・水曜23時58分~)が「ぼっち飯」愛好者から人気を博している。同番組は原作・久住昌之氏、作画・谷口ジロー氏による同名コミックをショートドラマに仕立てたもの。大食漢の主人公・井之頭五郎(松重豊)が仕事の合間にふらっと一人食事タイムを楽しむ様を描いている。自称「ぼっち飯マスター」の学生・アヤコさん(21歳)が語る。
「『孤独のグルメ』の新シリーズが始まって本当に日々の楽しみができて嬉しいです。原作もファンです! ぼっち飯をコミュニケーション能力の無さとか、他人の視線を気にし過ぎとか批判する大人もいますが、実際にはポジティブに楽しんでいる人がいることも知ってほしい。このドラマは、そういう魅力を一番よく描いていると思います。
ただ大学の『学食』はテニスサークルの集団などが大声で騒ぎながら席を占領していたりするので、その間をぬって1人で食べるのが落ち着かないという感覚はあります。だからいつも外で安くて美味しいものを食べて楽しんでいます」
大学院生・トシヤさん(24歳)も『孤独のグルメ』を愛する「ぼっち飯」愛好者だ。
「学部時代から昼食の時間にたむろするのが嫌いでした。授業の時や飲み会では学科やサークルメンバーとワイワイやりますけど、昼は課題をやったり1人で落ち着いてコーヒーとか飲みたくて。でも『ぼっち』って全然ネガティブじゃなくて、むしろ群れないといられないヤツらが可哀想だと思うくらいです。
ぼっち飯を批判する大人は、多分群れないと生きていけない人なんじゃないですかね。1人で行動できない大人ほどそういう批判をする気がします。ぜひ『孤独のグルメ』を見てほしいですね」
ポジティブにぼっち飯を楽しんでいる若者も少なくない。そうした層から、『孤独のグルメ』は絶大な人気を集めているようだ。