作家のみうらじゅん氏が、『週刊文春』の連載で書き続けているエロ話80本を書籍化した『人生エロエロ』(文藝春秋)を刊行した。
思春期にある息子のエロ本や、後ろメタファー(著者の造語)満載のひとりHを目撃してしまった母親へ、著者はこんなアドバイスをする。
「行為を目撃した時に、女性はまたしょうがないことして! って叱りがちだけど、自分もしょうがないことを仕方なくしているんだから、そこはわかってもらわないと。怒られるとトラウマになって、EDになったり、アブノーマルになりますから。
お母さんってよく、『うちの息子は変だ』とか言いがちでしょ? 息子だって、ちゃんと変だと思ってますから。自分も変だと思ってる人は変じゃないですから。ほっとくのがいちばんです。笑わない、怒らない、ほっとく。でも、ほっとくって修業がいちばん難しいですけどね」
母親に限らず、女性はパートナーの男性を叱りがちだが、それはよくないという。
「セックスも、前はこんなに回数してたのに、とか言われるのも怖いですよね。カウント制かよと。数が怖いですよ。普通は平均週に何回くらいじゃないの? とかね。
他人と、過去と、親を比べる“比較三原則”はいけません。比較は男が萎えちゃいますから。男は威張る気がないと出世もできないし、エッチもできないようになってるんですから。夫も恋人も、ベッドの上ぐらいは威張らしておけばいいじゃんね(笑い)」
世の奥さまによる悩み相談で、里帰り中に夫がAVを観賞しているといった悩みに対しても、「そんなのは当然」とあっさりと一蹴する。
「どんな聖人君子がこの世の中にいらっしゃると思ってるのかわかりませんけど、そんなレベルまで言われると、話が始まらないですよね」
男の下の仕組みは、竹筒に水が溜まったら頭を下げて水を出す、“ししおどし”と同じだと著者はいう。
「ぜひとも男の単純なシステムをわかっていただければと思うんです。ぼくより年配のかたが、本のサイン会に並んで“おれも一緒ですよ”っておっしゃいました。
ぼくに限った話じゃなくて、ある程度の年齢の男は、根底は一緒です。この本を読んで勉強していただければ、男性なんてイチコロだと思いますよ」
※女性セブン2014年8月14号