安倍首相は9月第1週に内閣改造と自民党役員人事を行なうと見られている。中でも争奪戦となっているのが国土強靭化政策で公共事業費が急増し、大きな利権ポストになった「国土交通相」だ。
首相のもとには各派から「そろそろ公明党から返してもらうべきだ」という要求が強い。現国交相は元公明党代表の太田昭宏氏で、「本人は党務への復帰を希望している」(同党議員)とされる。交代の場合、公明党の次の閣僚候補は井上義久幹事長だ。
「井上さんは東北ブロック出身だから復興相に回ってもらうのがいいだろう。後任の国交相には建設省出身の脇雅史参院幹事長が適任」(額賀派幹部)
「いや、適任というなら国土強靭化の生みの親の二階俊博会長だ」(二階派議員)
と自民党各派は虎視眈々と“ドル箱ポスト”をうかがっている。
最大のサプライズ人事が小泉進次郎氏の入閣。今の最年少大臣記録は小渕優子氏の34歳9か月。現在33歳4か月の進次郎氏が記録を塗り替えるにはおそらく最後のチャンスだ。
「11月の福島県知事選で小泉純一郎氏が反原発派候補の応援に入るだろう。そこに復興相の進次郎氏をぶつける案がある」(官邸筋)
※週刊ポスト2014年8月15・22日号