ここ5年、視聴率10%超えを続ける人気番組『あさイチ』。「セックスレス」など斬新な企画をすることで知られるが、『あさイチ』といえば、生放送中に送られてくる視聴者からのファクスやメールを、番組内でリアルタイムで取り上げるのが特徴だ。
例えば2011年5月の放送では、「脇汗を平気で見せて信じられない」という苦情が有働由美子アナに送られ、それを本人が読むというシーンも。これを受け、翌月には、冒頭特集で「なぜか気になる ワキ汗」を組むという、痛快な番組作りをみせた。
時には4000通を超えるファクスやメールを本番中にどう処理しているのか…。本誌記者が生放送中のスタジオで見たものは、スタジオ脇に設置されたファクス機にかじりつく専任の“ファクススタッフ”たち。スタジオ内にある小部屋で、視聴者の声をすべて読んで選り分ける。
「解決! ゴハン」のコーナーが始まると、進行は井ノ原快彦さん(イノッチ)とサブキャスターの駒村多恵さんに任せ、有働さん自ら、スタジオの隅でスタッフとともにファクスを選ぶ作業に取りかかる。その間わずか15分。ファクスに赤線を引き、ボードに貼り、読む順番を決めたらすぐさま本番。
記者が潜入した日は、イノッチが他局で放送中の『警視庁捜査一課9係』の刑事・浅輪直樹役で答えるというサービストークが! そのすべてがアドリブで進んで行く。
「ファクス数が多いのは、特集やなかなか言えない女性の悩みを取り上げる『女性リアル』ですね。でも、『ピカピカ☆JAPAN』や『解決! ゴハン』といった定番コーナーにも、ファンからの声は多いんですよ。
『あさイチ』はスーパーマーケットをイメージして作っています。いろんな企画を盛り込み、視聴者をワクワクさせたい。いただいたファクスはすべて、次の企画に生かしています」(チーフ・プロデューサー吉田卓哉さん)
※女性セブン2014年8月21・28日号