ビジネス

軽キャンパー出荷台数が7年で2.5倍 購入者の6割が50代超

 運転しやすくてガソリン代や維持費も安く済み、高速道路や行楽地の渋滞にも強いことから人気に火がついた軽キャンパー(軽自動車キャンピングカー)。キャンピングカーのメーカーやディーラーで構成される日本RV協会の調査によれば、出荷台数は2006年から2013年までの間に約2.5倍も増えている。そして、その購入者の6割が50~60代だという。

「私は“車中泊”が好きで、これまでずいぶん楽しんできました。でも、やっぱり普通のクルマだとシートを倒して寝ても、疲れが残ってしまうんです。最近会社を定年退職したのを機に、日本中をゆっくりのんびり回るため、軽キャンパーを購入することにしました」

 と語るのは、埼玉県在住の佐藤敏則さん(65歳)。温泉や海をめざしながら走り、気に入った場所が見つかるとその場所で2日間くらい車中泊を楽しんでいるという。

「『リタイア後に、夫婦でのんびり旅するための足にしたい』と購入される団塊世代の方も増えています。軽自動車サイズで作られている軽キャンパーは日本の道路事情に合った手頃な大きさなので見切りがよく、加齢で車両感覚などが鈍ってきたシニア世代でもストレスなく運転できる、というメリットも見逃せませんね」(RV事情に詳しいライター・櫻井香氏)

 さらに、外観は普通の軽自動車とほとんど変わらないものも多いので、日常のドライブに使用しても他人の目が気にならない、というのもポイントだ。

「キャンピングカーを買ったのだからアウトドアレジャーを楽しまなくては、などと肩肘を張る必要はありません。奥さんとふたりで各地の道の駅を訪ね、地産の野菜を買うもよし、クルマを停めてテレビを見たり、読書を楽しむもよし。最近は車中泊に適した『RVパーク』も増えているので、クルマ旅もしやすくなっています」(同前)

『RVパーク』とは、日本RV協会が認定した車中泊対応のスポット。全国の道の駅や日帰り温泉施設などと連携し、有料のパーキングスペースが設置されている。

 ちなみに、“車中泊”自体は法律で禁じられているわけではないが、高速道路のパーキングエリアやサービスエリア、あるいは主要道沿いの道の駅、お店などの駐車場に長時間クルマを停めて過ごすのはドライバーのマナーに反する。車中泊ファンは、『RVパーク』のような専用の施設を利用したい。

※週刊ポスト2014年8月15・22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
警視庁が押収した車両=9日、東京都江東区(時事通信フォト)
《”アルヴェル”が人気》盗難車のナンバープレート付け替えで整備会社の社長逮捕 違法な「ニコイチ」高級改造車を買い求める人たちの事情
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン