朝の連続ドラマ『花子とアン』からの『あさイチ』のコースにはまっている方も少なくないだろう。好調な視聴率を維持し続ける『あさイチ』の制作秘話をディレクター佐藤紘子さん(33才)に聞いた。
女性のリアルな悩みを取り上げる「女性リアル」。番組随一の人気を誇るこの企画を立ち上げたディレクターが佐藤さんは、「自分の生理痛の苦しみからヒントを得た」という。
「生理って、悩んでいる女性も多いのに、なかなか周りの人に言いづらいもの。女性同士でも、知りたい情報を共有できていないことに気づいたんです。誰にも言えない悩みを、番組を通して視聴者と共有できる企画を作りたかった」と佐藤さん。テーマは日常生活や、先輩女性との何気ない会話の中にあるという。それを、企画会議に提出する。
「週1回の会議で通ったら、アンケートを募集。いちばん大事にしているのは、実際に悩んでいる人の『声』です」(佐藤さん、以下同)
難しいのは、人に言えない悩みを話してくれるかたと人間関係を築くことだという。
「アンケートを寄せてくださったかたへの取材を通して、みなさんに共通する悩みを見つけ、取材協力者を探します。電話で1時間以上話をしたり、お会いするうち、最初は『私なんて…』というかたも、『同じ悩みがある人の役に立つなら』と、引き受けてくださることも多いです。
『女性リアル』で取り上げるテーマには答えがありません。だからこそ、たくさんの声を紹介する。そのなかで、自分なりの答えを見つけてもらえればと思っています」
※女性セブン2014年8月28日号