「これ一体誰なの?」と謎の美女の表紙が話題をよんでいる新雑誌『octo∞』(オクトアクティブエイジング)。表紙写真の女性は、実は1964年公開の映画『月曜日のユカ』出演時の加賀まりこ(当時20才!)だ。
50代以上の女性をターゲットにしたこの雑誌では、「もう一度、自分デビュー!」をキーワードに様々な情報を発信。特にアンチエンジングに関する情報も充実しており、『老けない、太らない、病気にならない 24時間の過ごし方』(幻冬舎)などの著書を持つ、医学博士の根来秀行さんが、アンチエイジングの基本を伝授している。
内科学だけでなく、抗加齢医学や睡眠医学も専門とする根来さん。ボストン、パリ、ブリュッセル、ミラノにある大学で医学部教授を務め、ワールドワイドに活躍する。そんな中でも「東京ほど食が豊かで楽しめる街はないと思います。各国の味が集まりバリエーションがあって、繊細なおもてなしも素晴らしい。ボストンにも好きな散歩コースがありますが、東京にも素敵な公園がたくさんありますよね」と話す。
世界を飛びまわる多忙な日々の中で心がけているのは、「朝起きる時間を一定にして体内時計をリセットすること」という。それこそが、最先端の医学的にもアンチエイジングの基本となるポイント。“自前の高級美容液”ともいえるメラトニンや成長ホルモンを効率よく活用させることにつながるという。これらのホルモンがつくられるのは睡眠中。
「質のよい睡眠をつくるためには、朝起きたときの行動から始まっています。人間は本来夜行性ではありませんから、6~7時起きて朝日を浴びる、まずこれを心がけてください。早起きすれば、自然とその日は早寝ができてそこからサイクルがつくられていくはずです」(根来さん)
洗顔、歯磨き、朝食、軽い運動などもできるだけ決まった時間に行うと、時計遺伝子が調整され、体内時計のリズムが整いやすくなるというので、更年期世代こそ朝の時間の使い方を心がけたい。
ここで、根来さんが奨励する、アンチエイジングに理想的な朝の過ごし方を紹介しよう。
【ステップ1】
午前6時~《起床。カーテンを開けて、朝日を浴びる》
毎日決まって時間に起きると体内時計がリセットされ、1日のリズムがつくられます。アンチエイジングホルモンであるメラトニンの分泌を増やすためにも、まず日光を浴びましょう(曇りの天気でもコンビニの照明でも十分)。
【ステップ2】
午前6時30分~《起きてから1時間以内に朝食》
睡眠中の発汗で失われた水分を補うためにまず1杯の水を。起床から1時間以内に朝食をとることで全身の体内時計が連動してホルモンが正しく分泌されます。私の定番はパンとサラダ、ヨーグルトか牛乳、バナナやグレープフルーツなどの果物。
【ステップ3】
午前7時~《熱めのシャワーでデトックス》
朝の体はデトックスモードになっているので、少し熱めのシャワーを浴びて血液やリンパの流れをよくすることで、老廃物が流れやすくなります。5分程度でOK。
【ステップ4】
午前8時~《1駅分のウォーキングで幸せホルモンを活発に》
朝からいきなりハードな運動は体に負担がかかるので、20分のウォーキングがおすすめ。「朝日を浴びる」ことと“幸せホルモン”のセロトニンの分泌を促す「リズム運動」が同時に行えます。
【ステップ5】
午前9時~12時《集中力アップの時間帯》
脳も完全にめざめて頭の中がクリアになるこの時間帯に、判断ミスが許されない仕事をしておきます。